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- キャリア形成「予期せぬ出来事」「計画された偶発性」について
「予期せぬ出来事」とは、スタンフォード大学キャリア心理学者のジョン・D・クランボルツ教授が提案した、 キャリア論に関する考え方「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」の中にでてくる一言。
クランボルツ氏の理論は、主に個人のキャリア形成について述べていますが、この考え方は企業経営にも、ビジネスの発展においても適用できると考えています。
計画した通りに物事が進み、計画したような成果が出てくるという事自体が、滅多にないことなのではないでしょうか?
「予期せぬ出来事」に対してどう向き合って、そこから何を学ぶのか?
軌道修正をしていくのか?
が、経営者やビジネスリーダーが問われる意思決定だと考えます。
計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)
スタンフォード大学キャリア心理学者のジョン・D・クランボルツ教授が提案したキャリア論に関する考え方。
これも勿論、個人のキャリア形成だけではなく、企業やビジネスの発展にも
当てはめて考えることができます。
周囲との関係構築においても応用できる理論だと思います。
決して、周囲を騙して意図的にどこかの方向に誘導するという意味ではありません。
企業経営で会社の成長やビジネスの発展を目指するために、未来への意思決定をする。
これは経営者や組織リーダーの責務です。
未来への意思決定とは、わかりやすく言えば「将来こうするぞ、こうなるぞ、だからこれをやるぞ」といったものです。
つまり「計画」です。
しかし、予期せぬ出来事が起こりますから、なかなか計画通りには行かない。
それを、主体性や努力によって最大限活用して力に変える。
そして、計画したことが、意図的に生み出す行動をし、結果的には計画した所に、到達させる。
言うのは簡単ですが、実際にはなかなか難しいものです。だからこそ、漫然と構えていても、偶然に良い結果は得られない。
偶然を計画しないと事は起こらないということです。
計画された偶発性は「イノベーション」と置き換えても良いのかもしれません。
クランボルツ氏は、計画された偶発性を起こすには、以下の3つの理解と5つのスキルが必要だと説いています。
3つの理解
- 「計画された偶発性」は自分自身の今までのキャリアの中にあることを理解する
- 好奇心に従って「学ぶこと」と「探し求めること」の新たな機会を得ていく
- 好ましい機会を創り出すために、具体的に行動する
5つのスキル
- 好奇心:新しい学習機会の模索
- 持続性:めげない努力
- 楽観性:新しい機会を「実現可能」と捉える
- 柔軟性:信念、概念、態度、行動を変える
- リスク・テイキング:結果が不確実でも行動に移す
大事なことは、予期せぬ出来事への対処も、計画された偶発性も、
独りよがりでは何もならないという事です。
企業もビジネスも個人も、社会やマーケットやコミュニティの中に存在するわけですから、
周囲の変化を日頃から観察し、自分や自社の強みも育て、
然るべき時に然るべき計画された偶発がおきれば、それは周囲にとっても、
自分たちにとっても正しい結果と言えるでしょう。
私たちはカウンセリングを通して、
「自社の過去や今をどう理解し、好ましい未来を決め、そこに到達するために
どんな具体的な行動を取っていけばいいのか?」
を共に、考え、歩んでいきます。