スタイルブランディング®コラム

変化と継続を調和させる/スタイルブランディング®コラム

(2011-07-01)


組織はチェンジ・エージェントになるほど継続性の確立を必要とし、
変化と継続との調和を必要とする。

この調和こそ、マネジメントにとって、
実務的にも理論的にも最大の関心事たるべきものである。

               ~P.Fドラッカー「明日を支配するもの」

引用:「変革の哲学」著者:P.F.ドラッカー/編訳:上田惇生/発行:ダイヤモンド社
============================================================
変化が激しいこの時代、
トップを交代させることが、この危機を乗り越える事に繋がるのかは、
継続的に見ていかないといけませんが、
いずれにしても、この時代が企業や組織に、変化・変革を迫って
いるのは間違いではないようです。

注目なのは、ソニーのハワード・ストリンガー氏は、
「コンセンサスからトップダウンへ」というような発言をしているところです。
最近は、「コンセンサスを得る」という事を最優先し、
「反対者がいても何が何でもやる」という風潮が減ってきています。
そんな中、「それでは今の危機は乗り越えられない」と感じたのでしょう。
ソニーがどう変わっていくか、注目です。

しかし、単に人を変えたり役割や方法を変えるだけで、
何かが変わる訳ではないということを、忘れてはいけません。

変化を機会と捉えられるように、
どう変わらなくてはいけないか?何は変えなくていいのか?
変わればその先に何が待っているのか?
を、全組織・社員に浸透させ、やりぬかせる手腕が、経営には問われる訳です。

しかし、例え人のすげ替えと思われようと、
トップ自らが「変わらなくては」と感じ、実際に動きがある組織は、まだ良い方です。
一番良くないのは、トップ自らが変わろうという意識を持てず、
また変化の兆しを組織やミドルマネジメントのどこかに見つけると、
自らの既得権を侵されるかのような感覚にとらわれ、
その変化の芽をつぶしにかかり、周囲は何も言えなくなり、
見掛け上、トップの意向を反映している組織である場合です。
行く末は、言うまでもないことでしょう。

皆さんの組織はいかがですか?

株式会社スタイルブランディング
平山正人