スタイルブランディング®コラム

周囲とのつながり方に関心をもつ/スタイルブランディング®コラム

(2014-12-10)

CRM絡みのこれらの重大な失敗から、マーケティング部門がRQ*を高める機会が見て取れる。
RQ向上の第一歩は、ブランドや企業との関係性は人によって千差万別なのだと認識することである。
我々は入念な計画に基づく定量的手法を用いて、中国・ドイツ・スペイン・アメリカの消費者と、
ヘア・ケア、航空、自動車、メディアなど11業界の200超のブランドとの関係性を分析した。
消費者とブランドの関係性はさまざまな面で実に多様だとわかり、それらを29の累計に分類した。
この手法は消費財を扱う企業の大多数にとって馴染みが薄いだろう。しかし、こちらのほうが、
過去何十年にもわたって実践されてきた年齢、性別、収入、行動、収益性などに基づく顧客
セグメンンテーションよりも、多くの気づきと価値をもたらす。

*RQ: Relationship Quotient 関係性の知能指数

引用:「Unlock the Mysteries of Your Customer Relationships」
・Jill Avery(ハーバード・ビジネス・スクール上級講師)
・Susan Foumier(ボストン大学 スクール・オブ・マネジメント教授)
・John Wittenbraker(GfKグローバル・ディレクター)
Diamond Harvard Business Review October 2014/発行:ダイヤモンド社
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関係性は、一度築いたからといって普遍的で永続的なものではありません。
上記の29の分類や具体的事例は以後のコラムでご紹介するとして、
この考え方は、ブランド(企業)と顧客(消費者)という関係性に留まらず、
企業と企業との関係性や人対人の関係構築にも転用できる考えだと思いました。

私が行っている、経営者に対するリレーションシプカウンセリングや、
ビジネスマンが対象のキャリアカウンセリングにおいて、
顕在化されている問題を紐解いていくと、それが企業対企業、人対人、企業対人の、
関係性の在り方に、問題の要因や一端があることに気が付きます。

しかし、この様々な自分の周囲を取り巻くステークホルダーたちと、
関係性をどう構築していくか、維持していくか、進化させていくかに目を向けて、
考え、行動をしていないのが多くの現状です。

相手自身を変えることはできませんが、関係性を見直すことで、相手とのつながり方が変わる。
つながり方が変わった事で、コミュニケーションが変わり、変化が起きてきます。

関係性の分類やそれぞれのつながり方などについて、今しばらくこの文献から学びたいと思います。

株式会社スタイルブランディング® 平山正人