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顧客のシグナルに耳を澄ます/スタイルブランディング®コラム
まずは、自社の顧客関係性がどのような類型で構成されているかを把握しなくては
ならない。アンケートやインンタビューを実施するのが最も直接的なやり方である。
たとえば、ペプシコ傘下の食品メーカーであるフリトーレは、一部の顧客を対象に
広範囲な聞き取り調査を行い、自社のブランドとどのような関係を築いているか、
あるいは望んでいるかの理解に努めた。その結果、<チートス>ファンの大半は、
陽気になりたい、あるいはやんちゃな気分を味わいたい大人だと判明した。
これら「若返り願望を持つ人々」(マネジャーたちによる表現)は、<チートス>
の明るいオレンジ色、変わった形、チーズまみれの状態、さらには手のべたつき
さえも楽しんでいたのだ(チートスを食べた後に指を舐めると、ちょっとした悪さ
をした気分になれた)。
顧客とブランドとのこの種の関係性を、我々は「密やかな関係」と呼んでいる。
引用:「Unlock the Mysteries of Your Customer Relationships」
・Jill Avery(ハーバード・ビジネス・スクール上級講師)
・Susan Foumier(ボストン大学 スクール・オブ・マネジメント教授)
・John Wittenbraker(GfKグローバル・ディレクター)
Diamond Harvard Business Review October 2014/発行:ダイヤモンド社
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この部分を読んでいて、チートスファンである私は思わず納得してしまいました。
確かに食べながら指についたチーズを舐めているのがイヤではない・・・
あれが指が汚れないように・・なんて改良されてしまったら、魅力がなくなってしまい、
なんとなく他のスナック菓子に変えてしまうかもしれません。
なんてことないようで、とても重要な暗黙の了解。
「密やかな関係」かどうかは別としても、
手を出すと「汚れる」「ベタベタになる」とわかっていて手を出すわけですから、
ある種の言い難い魅力的な相手であり、そこには密やかな思いがあるのは否定できません。
この事実を企業が掴めれば、相手が望む関係性を持続することは比較的容易かもしれませんし、
ずっと支持されることに繫がるでしょう。
どんな関係性を相手は望んでいるか?
実は何に魅力を感じて、おつきあいをしているか?
あなたの企業やサービス、商品は、お客さまとどんな関係ですか?
株式会社スタイルブランディング® 平山正人