スタイルブランディング®コラム

間違いを犯さない者の欠点/スタイルブランディング®コラム

(2008-09-15)


優れた者ほど間違いは多い。
それだけ新しいことを試みるからである。
一度も間違いをしたことのない者、それも大きな間違いをしたことのない者を、
トップレベルの地位に就かしてはならない。
間違いをしたことのない者は凡庸である。
そのうえ、いかにして間違いを発見し、いかにしてそれを早く直すかを知らない。

                ~P.F.ドラッカー「現代の経営」

引用:「経営の哲学」著者:P.F.ドラッカー/編訳:上田惇生/発行:ダイヤモンド社
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間違うことを恐れて自分の枠から出ない人は、大きな決断を下せないと私は思っています。
もちろん、結果的に間違ってしまった場合には、大きな責任がついてきます。

私が社会人になった時、当時の会社のトップから次のような事を言われました。
「うまく波にのってスムーズに社会人生活を過ごそうとするな。
怖がらずに波にのまれなさい。のまれたら、今のうちはちゃんと周りが救ってくれる。
しかし、波にのまれた経験がないまま、後になってのまれた人は悲惨である。
誰も助けてはくれないし、自分で脱出する術も持っていないから。」

多分この経営者は波にのまれ、溺れたものの、助けられたり、自分で脱出したりしてきたのでしょう。
また、多くの人を波から救ったのでしょう。
当時、企業体力が落ちたその会社を立派に立て直し、ある年に、「世界の経営者10人」に選ばれました。

仕事の成果を聞くのではなく、失敗話を聞くと、その人の人となりが見えてくるものです。

株式会社スタイルブランディング
平山正人