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スタイルブランディング®コラム

流行は創られる

(2014-05-16)

新しい流行が登場すると、わたしたちはそれが急速に広まりつつあるという印象を受ける。 まったく関係のない小売業者が、同じ流行の商品を一斉に店頭に並べ始めると、 供給だけでなく需要も動いたのだと思い込んでしまうのだ。 実はこの変化は、将来需要がシフトするという予測が促したものかもしれないのだが、 それでも人々の選択に影響を及ぼす。商品との接触が増え、それが世の中に受け入れ られつつあるという印象が強くなると、ますます多くの人がそれを購入し、 そのことでさらに接触が増え、印象も強まる。 ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 ===========..続きを読む

選択は創られる

(2014-05-07)

ファッション業界は、色予測の専門家と契約をしている。 が、専門家は予測ではなく、流行を創っているのでは? 人間の選択を左右する外的要因を考える ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 ============================================== これまでの何回かで、選択を左右するいくつかの内的要因を挙げてきましたが、 ここからは外的要因について、考えていきたいと思います。 意思決定を左右する要因にかかわらず、 自分が直面している課題の本質を知るときなどにも、 それぞれの項目を内的要因と外的要因に整理する手..続きを読む

確認バイアス

(2014-04-30)

わたしたちはすでに持っている思いこみを裏付けようとするだけでなく、 その誤りを証明しかねない情報を、すばやく退けてしまうのだ。 わたしたしは日常生活でも同じことをやっている。自分の意見を裏付けたり、 以前行った選択を正当化するような情報を進んで受け入れるのだ。 何といっても、自分の考えを疑うより、その正しさを証明する方が気分がいい。 だから賛成意見だけをじっくり考慮し、反対意見は頭の片隅に追いやる。 だが自分の行った選択を最大限に活かすには、都合の悪いことうを進んで 受け入れなくてはならない。 ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 =..続きを読む

関連づけ

(2014-04-24)

わたしたちはどこにでもパターンを見つけたがる。 わたしたちの精神は、無意識のうちに秩序を探そうとする。 わたしたちはさまざまな情報間の関係を明らかにしようとするが、 このような性向が、意思決定においても重要な役割を果たしている。 こうした関連づけは、推論を行う上でとても大切な能力だが、 わたしたちが実存しないパターンを見るとき、または実際のパターンが わたしたちが思う以上に複雑なとき、判断が曇ることがある。 ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 ============================================== ..続きを読む

フレーミング

(2014-04-19)

どうやら、わたしたちが情報をどのようにとらえるか、 またはどのように情報を提示するかによって、選択に対する見方や判断が大きく変わるようだ。 わたしたちは新しい情報に出会ったり、古い情報を見直すたびに、 それが提示される方法(フレーミング)に影響される。 提示方法を自分に有利に操作することもできるが、ときには提示方法のせいで、 判断が曇ることがあるのだ。 ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 ============================================== 情報をどうやってキャッチして理解し、そこから何を考えるか。..続きを読む

想起しやすさ

(2014-04-14)

人は記憶の中の取り出しやすい情報に注目し、重視することが多く、 ひいてはそのような情報を基にして判断を下す傾向がある。 この現象は「想起しやすさ」(利用可能性)のヒューリスティック(経験則) と呼ばれる。 ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 ============================================== 確かに思い当たる節が多々あります。 誰かに何か贈りものをするとき、その人のいつもの服装や持ち物、 最近あった時の印象や発言を思い出して、贈り物を決めたりします。 何を食べようか迷った際にも、その前の..続きを読む

経験則について考える

(2014-04-07)

くだけすぎた服装よりは、かっちりしすぎた服装の方がいい。 駆け引きや交渉では、自分が期待するより多くを要求しよう。 夜遅くにおやつを食べてはいけない。 自分のよく知っていることをやろう。論点を別の視点から考えてみよう。 住宅にかけるお金は年収の35%まで。それに何があっても、一杯引っかけてから 昔の恋人に電話しないこと。 こういった経験的な常識は、結構役に立つことが多い。 (中略) このような法則は、心理学用語ではヒューリスティック(経験則)と呼ばれる。 (中略) ヒューリスティックは意識的に用いることもあれば、潜在意識のレベルで働いて、 とっさの判断や直感をもたらすこと..続きを読む

2つのシステム

(2014-04-02)

(中略)わたしたちが相反する2つの選択肢の間で引き裂かれるとき、 心の中では何がおきているのだろう?そんなとき、2つの別々の脳で考えている ような気がしたとしても、あながち的はずれとは言えない。 (中略)第一のものは「自動システム」と呼ばれるもので、すばやく、たやすく、 無意識のうちに作用する。 (中略)これに対し、「熟慮システム」を動かしているのは、未加工の感覚情報 ではなく、論理や理性である。 わたしたちが向き合い、耳を傾けなくてはいけないのが、このシステムだ。 ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 =================..続きを読む

選択を左右するもの

(2014-03-26)

人間は、衝動のために長期的な利益を犠牲にしてしまう。 そうしないために、選択を左右する内的要因を知る必要がある ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 ============================================== 自分の意思決定のクセをしっておく必要があるということだと思います。 内的要因=思考や感情の「習慣」。ついつい陥ってしまう思考も含めて。 自分は何に影響を受けやすいのか。自分は誰に影響を受けやすいのか。 裏を返せば、「何を指針に情報を判断して物事を決めるのか」ということ。 内的要因の多くは、 ..続きを読む

他人の選んだものは選びたくない

(2014-03-19)

彼は自分の希望にぴったりのものが何であり、なぜ自分がそれを欲しいのかを 承知しており、自分一人でその結論を出したこともわかっていた。 それなのに土壇場になって、一言でいえば「まねっこしたくない」という理由で、 優先順位をころっと変えたのだ。 ~「選択の科学」著:シーナ・アイエンガー 訳:櫻井祐子 発行:文藝春秋 ============================================== 論理的に考えて選択したはずのもの(こと)が、 最後の最後に一瞬にして違うものを選択してしまうことがあります。 それが「他人の選んだものは選びたくない」という感情。 「..続きを読む